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  • 2026.07.02
  • コラム

建設業許可の「変更届」が必要なケースまとめ|社長交代・営業所移転・増資など

建設業許可は、一度取得すれば終わりではありません。

許可取得後も、代表者の交代や営業所の移転、役員変更など、会社の情報に変更が生じた場合には、その内容に応じて変更届を提出する必要があります。

変更届の提出を怠ると、許可更新や経営事項審査(経審)の際に過去分の届出を求められ、手続きが大幅に遅れることがあります。特に更新期限直前に不備が判明すると、許可更新に支障が生じるおそれもあるため注意が必要です。

今回は、建設業許可で変更届が必要となる代表的なケースと、提出期限について解説します。

建設業許可で変更届が必要になるケース

建設業許可では、会社の基本情報や許可要件に関わる事項に変更が生じた場合、変更届の提出が必要になります。

代表的なものは次のとおりです。

■代表者の交代・役員の変更

代表取締役の変更や役員の就任・退任があった場合は、変更届の提出が必要です。

新たに役員へ就任する場合には、建設業法上の欠格要件に該当しないことを確認するため、登記されてないことの証明書などの添付書類を提出します。

また、常勤役員等(経営業務の管理責任者)を兼ねている役員が変更となる場合には、後任者が許可要件を満たしているか慎重に確認する必要があります。

■営業所の移転・新設・廃止

本店や営業所を移転した場合も変更届の対象です。

また、新たな営業所の設置や既存営業所の廃止を行った場合も届出が必要になります。

営業所の変更内容によっては、所在地や営業実態を確認する資料の提出を求められることがあります。

特に専任技術者を配置している営業所を移転する場合は、人員配置にも注意が必要です。

■商号(会社名)の変更

会社名を変更した場合も変更届を提出します。

法務局で商号変更登記を行っただけでは建設業許可の情報は変更されません。建設業許可についても別途手続きが必要になります。

■資本金の変更(増資・減資)

増資や減資によって資本金額が変更された場合も変更届の対象です。

特定建設業許可を取得している場合は、財産的基礎に関わる事項となるため、変更内容を適切に届け出ることが重要です。

■常勤役員等・専任技術者の変更

建設業許可の維持において重要なのが、常勤役員等(経営業務の管理責任者)や専任技術者に関する要件です。

これらの方が退任・異動する場合には、後任者が許可要件を満たしていることを確認したうえで変更届を提出しなければなりません。

後任者が要件を満たしていない場合には、許可の維持に影響する可能性があります。

提出期限は「2週間以内」と「30日以内」が基本

変更届には提出期限が定められており、内容によって期限が異なります。

実務上は、次の表を覚えておくと分かりやすいでしょう。

【変更届の提出期限一覧】

変更内容提出期限
常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の変更変更後2週間以内
専任技術者の変更変更後2週間以内
商号(会社名)の変更変更後30日以内
代表者の変更変更後30日以内
役員の就任・退任変更後30日以内
営業所の移転・新設・廃止変更後30日以内
資本金の変更(増資・減資)変更後30日以内

常勤役員等や専任技術者は建設業許可の根幹となる要件であるため、特に短い期限が設定されています。

一方で、会社名や所在地、役員構成などの変更については30日以内の提出が求められます。

登記変更が必要なケースでは、登記完了後に必要書類を準備する時間も考慮し、早めに手続きを進めることが大切です。

よくある届出漏れ

実務上、次のようなケースでは変更届の提出漏れがよく見られます。

  • 代表取締役変更登記はしたが、建設業許可の変更届を提出していない
  • 本店移転登記をしたが、営業所変更届を提出していない
  • 役員の退任があったが、変更届を失念している
  • 専任技術者が退職したまま変更届を提出していない

会社の登記手続きが終わったからといって、建設業許可の手続きまで完了したわけではありません。

登記変更を行った際には、建設業許可の変更届が必要かどうかもあわせて確認することが重要です。

変更届を怠った場合のリスク

変更届を提出しないまま放置すると、許可更新や経営事項審査(経審)の際に問題となることがあります。

特に更新申請の直前になって過去の届出漏れが発覚すると、短期間で複数年分の変更届を作成しなければならず、大きな負担になります。

また、変更内容によっては建設業法違反と判断される可能性もあります。

スムーズに許可を維持するためにも、変更があった時点で速やかに確認・対応することが大切です。

まとめ

建設業許可を取得した後も、代表者の変更や営業所の移転、役員変更などがあった場合には、内容に応じて変更届を提出しなければなりません。

特に、常勤役員等や専任技術者など許可要件に関わる変更は提出期限が短いため注意が必要です。

登記変更を行った際は、建設業許可の変更届も必要か確認し、期限内に手続きを進めるようにしましょう。

次回は、毎年提出が必要となる「決算変更届(事業年度終了届)」について、提出時期や必要書類、実務上の注意点を解説します。